Before (改善前)

上の線は、芯線の出の長さが足りてない状態です。一方下の線は、芯線の出の長さが長い状態になります。

剥きの長さが短い場合は、電流値に対して圧着部の面積が足りず事故の原因となります。その一方、剥きの長さが長くはみ出した状態では、コンタクトの羽部分がコネクタ(ロック部)に引っかからずにピン抜けを起こしてしまう事や、お互いのコンタクトが奥まで挿入できず、コンタクトの損傷やコネクタの接触不良を起こす原因となります。
このようなコンタクトピンの圧着状態での、接続時の稼動も可能なことは考えられますが、長期稼動時のトラブルとして避けられない事態と思われます。このような圧着状態では、コネクタ挿入時のピン挿入不足・ピン抜け・ピン強度の低下などにより故障、不具合を起こしてしまいます。

V

After (改善後)

コンタクトピンの正常な圧着状態になります。

<良品を製作するための条件>

・コンタクトピンと圧着工具がメーカ推奨されている工具の使用。
・電線サイズとコンタクト(ピン・ソケット)のサイズが資料等で照合適正である物を使用。
・電線の剥きの長さが指定通りで、コンタクトと合っている状態での圧着。
・工具に正しくコンタクトがセットされた状態を確認して圧着。
・圧着後の目視確認による良否判定。

コンタクトピンの圧着では,このような条件を満たすことで事故や不具合を起こすことなく安全に
使用するとこが出来ます。

POINT(要約)

コンタクトピンの良品の確認は、挿入後に確認する事が困難である為、製作者が圧着時に良品である事の確認を行っております。コンタクトピンの圧着は、良品に対する正しい知識を持った熟練技術者が作業にあたる必要がある為、制御盤の製造では圧着技術の修得とともに、良品と不良品の判定が出来るような作業者の育成も大切になります。