Before (改善前)
制御盤は自動化を目的として設計され、要求が高度になる程沢山のスイッチやセンサーが搭載されます。起動を目的とする制御回路は主にA接点で構成され、停止を目的とするスイッチ類はB接点を多く使用します。正常に給電されている事が前提ですが使用方法さえ守れば安全に運転を開始します。しかし、どれだけ安全に配慮した設計をしても想定外の使用環境や災害などの外的要因による事故を防ぐのは困難です。そのため、緊急時に人為的に主回路を遮断し緊急停止させる事を目的として、EMOスイッチを配置します。また、予測出来ない事態にはB接点により安全の確認が出来るまで起動させない必要があります。
V
After (改善後)
災害時の復旧には、全ての回路を確認する必要があり、起動まで多くの時間を要します。また、人為的にEMOスイッチが押されていたとしても報告が出来る状態とは限りません。そのため、EMO回路が多岐に渡る場合や、故意ではなく偶然EMOスイッチが押される様な事態を想定し、A接点を併用した遠隔監視システムを組む事で、問題の起きている箇所をより早く特定する事が可能です。株式会社大迫電気では、安全性の高いケーブル、ルートで火災、溶断等の事態を想定した設計を行います。
POINT(要約)
EMOスイッチの種類には、主に3種類あります。①操作部をひねって復帰させるプッシュロック・ターンリセット
②引き戻して復帰させるプッシュプル
③キーを差し込んで回すことにより復帰させるプッシュロック・キーリセットです。
現代の制御機器では,プッシュロック・ターンリセットタイプの使用が8割程占めていると言われていますが、
設置する機器の場所やサイズ、使用環境に合った選定を行います。