東京都大田区で半導体製造装置の制御盤を製作している大迫電気に勤めている私が、

最近、よく考えるのは、一番優秀な制御盤とは一体どのような制御盤のことを指すのだろうかということです。

以前にも、書いたことがありましたが、制御盤とは、様々な機械や装置を思い通りに制御して動かしてゆく司令塔のようなものです。この司令塔が、的確な指示を出すことによって、機械や装置は、思い通りの動きをしてくれます。

又、様々な起こりうる非常事態も想定して、その際の機械や装置の保護なども行います。

本質的には、この思い通りに機械や装置を動かすことができ、更に、想定しうる限りの非常事態にも対応できる司令塔つまり制御盤が一番優秀なのだと思います。

しかし、その制御盤を必要とする機械や装置によっては、上記のすべてを網羅する制御盤である必要のないものもたくさんあるのではないでしょうか。

つまり、その機械や装置が生み出す付加価値に相当する機能を持ちえていれば、必要以上の機能はいらないわけです。短期間使用する機械や装置に、長期間使用した際に、想定出来るトラブル対応など必要ないわけです。まして、常につきまとうのは、コストという問題です。

そう考えてみますと、制御盤を設計制作する側が、様々な機械や装置の構造のことばかり研究しても、その機械や装置が生み出す付加価値や、又、お客様やユーザーの本当に欲している要望を研究しなければ、本当の意味で、優秀な制御盤を、設計し製作していくことは出来ないということになります。

制御盤の設計者も、制作者も、また、部材の選定者、等すべての人達が、自分達が製作する制御盤が動かす機械や装置の生み出す付加価値やお客様やユーザーが本当に求めている要望を研究していけば、きっと、御社の制御盤は本当に優秀だねと喜んでいただけるようになるのだと思います。

これからも、もっと様々な事を研究し学んでいかなければならないと痛感しています。