Before (改善前)
コネクタ(ハウジング)の耐久値を超えた為、ハウジングに負荷がかかりピンが変形し、破損した状態になります。
大迫電気では日常的に制御盤の製造を行っています。制御盤製造の中で,様々なコネクタを加工し,センサーや基板の接続に使用しています。制御盤を製造する技術者は,コネクタを圧着する際の引っ張り検査や,制御盤配線時の取り扱い,実装時の配慮においてコネクタの耐久性を熟知している事が求められます。製作時の検査ではコンタクト挿入時の音と経験による適度な加減による引っ張り検査,配線時には目視による外観検査,実装時には再度加減による引っ張り検査,相手との勘合を行い接続確認をし,通電検査工程に移行します。この中で適度な加減と言う大事な部分を知る為に破壊行為を経験する必要がありました。
V
After (改善後)
適正な引っ張り加減を学び完成した良品になります。
使用頻度の高いコネクタを選定し,どの程度の力が加わるとピン抜けに繋がってしまうのかを把握する為,検査機を使用した破壊検査を行いました。今回の検証では,ミニメイテンロックとダイナミックD3タイプを使用致しました。
検証結果は、ミニメイテンロックは54.546N,ダイナミックD3タイプは47.824Nでピン抜けが起きた最弱の数値です。しかし、この数値に達する前から破壊は始まっています。この検証を行ったことにより,配線時,実装時においても危険性を理解した上で作業を行えるようになり,コネクタや電線,装置自体の耐久性向上の意識につながっています。