Before (改善前)

【技術資料】
 断線によるトラブルを起こす原因のほとんどが、圧着不良です。圧着ポイントのズレによる不具合例では、目視では確認出来ずにコネクタに挿入してしまい振動等で接触不良・断線などを引き起こす原因の一つです。

【デメリット】
・先端側にズレ、振動に弱い
・圧着ポイントがズレ、引っ張り強度が大幅にダウンする。

配線によるトラブルは、通常の検査で発見されず症状が現れるまでのタイムラグがあるので、現場で実際に稼動した際に重大なトラブルになる可能性があります。平均では、ベルマウスが先端にズレている物では、12、76kg・ベルマウスが大きくなり芯線バレルが壊れている物では、9、98kgの引っ張り強度を示しめす例があります。特に付加価値の高い半導体製造装置など装置では、特に制御盤の配線トラブルに注意することが求められます。

V

After (改善後)

【技術資料】
 適正な圧着器と圧着ポイントの調整と技術訓練を行った者が製作するとベルマウスが被覆側に適正に形成される。

【メリット】
・基準としての仕上がり・引っ張り強度・耐振動性共にメーカー推奨値になる。
【デメリット】
・良品判定基準が明確になると技術レベルの向上のため、訓練が必要になる。

上記と同じ条件で正規な工具による適正な圧着では、引っ張り強度が平均13、34kgの数値となります。一本ではほんの少しの差ですが、複数の電線で構成されるコネクタとなった場合の効果、信頼に大きく貢献します。定期的に工具の点検・引っ張り強度の試験、技術レベル向上のための訓練を行っています。

POINT(要約)

通常ケースに覆われ、見られる事のないコネクタの中身です。線材の適合、専用圧着器、適切な芯線の長さ、適切な圧着ポイント全てを極めた作業者だけがコネクタ処理を行います。美しく仕上がったピンは、耐久性を示しています。