Before (改善前)

一つ一つ独立した形状のコネクタを使用する(写真はD-SUBタイプ)

写真のように、一つ一つ独立した形状のコネクタは、複雑な構造をしている物が少なく非常に作業性が良いため、制御盤製作の分野に限らず他分野でも多く取り入れられているコネクタです。またコネクタが独立しているため、回路変更や仕様変更があった時などの交換や、改造作業にも容易に対応出来るためメンテナンス性にも優れていると言えます。作業性、メンテナンス性が良い一方で、同形状のコネクタを同じ場所で複数接続する様な場合、間違ったコネクタ同士を接続してしまう不具合が出る可能性の高いコネクタでもあります。

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After (改善後)

ハーティング社製Hanタイプを使用する

このコネクタは一つのハウジングの中に、モジュールと呼ばれるコネクタを複数個取り付ける事ができます。モジュールを取り付ける土台の部分はヒンジフレームと呼ばれ、この部分にガイドピンとブッシュピンを取り付ける事により、他のハウジングとの誤接続を防止する事が可能です。一回の接続作業で複数のコネクタを同時に接続できるため、現地作業の工数削減が可能になります。また、誤接続の可能性が極めて低いため、電気の知識を有していない人でも難なく接続作業が出来ると言う利点もあります。しかし、比較的複雑な構造をしている為、ケーブル製作工数は増加してしまいます。

POINT(要約)

コネクタ接続作業において最も多い不具合理由の一つがコネクタの誤接続です。誤接続を減らす為に是非取り入れたい方法ですが、ケーブル製作の工数や使用部材のコストを考慮すると、時には大きなコストアップになってしまう可能性があります。コストと品質のバランスを考え必要に応じてこの方法を取り入れて行くと良いでしょう。